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ハムレット
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ドラマ「珈琲いかがでしょう」3話のあらすじ・ネタバレ

「男子珈琲」

飯田正彦(戸次重幸)は、仕事もルックスも完璧なサラリーマン。

あのヨン様にも似ていると言われるほどで、周囲に慕われていることは本人も自覚していた。

青山一(中村倫也)の「たこ珈琲」に女子社員たちを引き連れ、全員分の珈琲を奢ったり、珈琲のうんちくを披露したりと“いい上司”をアピールしていた。

そんな折、新しい企画について部下と意見が衝突。

かみ合わない不満を、見た目も性格も正反対の同僚・森(小手伸也)にぶつける。

感情的になる飯田を森はなだめるが、そんな矢先、飯田はひょんなことから、女子社員の陰口を耳にし、自分が嫌われていることを知ってしまう。

「勘違いしている」など、飯田の話題で盛り上がる女子社員たちの罵詈雑言にショックを受けた飯田は、青山の前で自分のカッコ悪さを嘆く。

その頃、謎の男・ぺい(磯村勇斗)は青山に近づきつつあった・・・。

「金魚珈琲」

ぺいの姿を見た青山は、なぜか慌ててワゴン車で逃亡。ある田舎町にたどり着いた青山は、タイヤがパンクするというアクシデントをきっかけに、スナックのママ・アケミ(滝藤賢一)と出会う。

しかもなりゆきでスナックの手伝いをすることに。

あっという間に人気者となった青山を、アケミは昔どこかで見かけたような気がして・・・。

そんな折、偶然にもアケミの中学の同級生・遠藤(丸山智己)が来店する。

野球部のエースで、学校の人気者だったという。

青山が入れた珈琲焼酎を味わいながら、2人は久々の再会を喜ぶ。

アケミはスナックを営む傍ら、母親の介護にも追われていた。

そしてかつて夢を諦めた後悔のような思いを、青山に吐露する。

そんな心情を感じ取ったのか、遠藤はアケミに「閉鎖的な町から抜け出して、もう一度夢と向き合うべき」と訴える。

ドラマ「珈琲いかがでしょう」3話のネタバレ・感想

「君は? ブレンド? ストレート?」

中村倫也主演の『珈琲いかがでしょう』(テレビ東京系)第3話では、人生の味わいがじっくりと引き出される「男子珈琲」と「金魚珈琲」が描かれた。

「男子珈琲」は、原作漫画にも登場するエピソード名。

だが、その中身はドラマオリジナル脚本へとアレンジされている。

ストレートに原作を楽しむもよし、監督やキャストが化学反応を起こしたまさにオリジナルブレンドなドラマを味わうもよし。

何層にも渡って沁み入る“珈琲”の余韻が心地よい。

原作の「男子珈琲」は、少年と老人がコミュニティメンバーの顔色を気にして、仲間はずれにされているキラワレ者な友人との距離感に思い悩む話。

一方、ドラマで紡がれたのは、イケてると思っていた自分こそが実はキラワレ者で、ダサい友人のほうがみんなに好かれていたという視点の違いもまた味わい深い。

そのキラワレ者と友人を演じているのが、戸次重幸と小手伸也というキャスティングもまたグッとくる。

戸次が演じる飯田は体型を維持するために毎晩筋肉体操で汗を流す。

「ヨン様に似ている」と言われた日からストールスタイルを貫き、加齢臭を気にして香水をつけまくり、現場では仕事ができる自分を演出していく……だが、そのどれもが後輩社員からは「イタい」と見られていたことに気づかされる。

ガラガラと崩れていく自分像。その自信喪失な姿が切なくも、むしろ気づけてよかったと思わせる不思議な哀愁を醸し出す。

対して、小手が扮する森は中年らしいルックスを「ありのままの自分でいい」と受け入れ、年相応の余裕を身につけた言動で信頼を得ていくキャラクター。

ストレートに「イケてる人」とは言われにくいかもしれない。

しかし、その中身を知っている人はその場に必要とされる大切な存在として認められる。

飯田と森の対比を描くことで、より青山(中村倫也)が淹れるブレンド珈琲が際立つ。

キリマンジャロやコロンビアのようにストレートに主役級の魅力を放つ人はいる。

だが、ジャバロブスタのように単体では「イケてない」と見なされても、ブレンドしたときに“なくてはならない”味わいを引き出す名脇役となる人もいる。

似ている誰かの真似ではなく、何かの香りでごまかすのではなく、自分ができることを磨き続けることで、その良さが際立っていく。

また、ストレートに「イケてる」と言われる人だって、他の強いクセを持つ人たちがいるからこそ、単体で輝くとも言える。

誰もがお互いの個性を引き立て合っているのだ。

だから、同じところにとどまらず、人々との継続した関係性を絶っている青山はどちらのタイプとも答えることができないのかもしれない。

そんな青山が次に行き着いたのは場末のスナック。

そこはアケミ(滝藤賢一)がママをしていた。

肩を落とした立ち姿、ネイルの先までキラキラに包まれたアケミ姿の滝藤がまた美しい。

だが、まだまだ世間の眼差しは厳しいのも現実だ。

夜にひっそりと働くことを選んだアケミを、同級生の遠藤(丸山智己)は同情をするのだが、その図はどこか飯田と森とも重なって見える。

だが、アケミは十分幸せなのだ。

その金魚鉢のような小さなお店の中で泳ぐ自分が、何よりも自分らしいと誇りを持って言える。

勝手に自分の尺度で他人を判断するなんて、まったくもって余計なお世話なのだ。

でも、現実の社会でもついつい記号化されたわかりやすい情報で、人を見てしまうものだ。

こういう状況にある人は、きっとこうだ。

そう決めつけてしまうことで、私たちは人生の味わいが広がる可能性を放棄してしまう。

いくつもの出会いや偶然が重なって、あのお店の常連客たちが、珈琲焼酎という飲み方があることを知ったように。

小さな小さな居場所だって、入口を広げていれば思わぬ発見が飛び込んでくる。

それは、青山とアケミの出会いもそう。

そしてアケミは青山と初対面ではなかったことを思い出す。

それは、アケミがこのお店を開く前のこと。

今の穏やかに笑う青山とは別人のような、金髪で真っ黒な瞳をした青山だった。

しかし「早く行けよ、ババア」と、乱暴な言葉の中にも、アケミを女性として扱っているからこその「ババア」呼びが、またたまらない。

青山役を中村倫也で、実写化を熱望した原作ファンは、この変わりっぷりこそが見たかったはずだ。

ふわふわと掴みどころのない癒やし系から、人の命を簡単にひねりつぶせるサイコパスまで。

この振り幅こそが、まさに役者・中村倫也の唯一無二の味なのだから。

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ドラマ「珈琲いかがでしょう」4話のあらすじ・ネタバレ

「ガソリン珈琲」

ワゴン車のタイヤがパンクした青山一(中村倫也)は、ガソリンスタンドに立ち寄る。

厳つい風貌の店主・ゴンザ(一ノ瀬ワタル)とは知り合いのようで、笑顔を見せる青山に「昔のお前を知っていると身の毛がよだつ」と言いながら整備をしている。

そんな中、一台のトラックがやってくる。

セルフでガソリンを入れ始めた運転手の菊川貞夫(野間口徹)は、どこか不機嫌そう。

ゴンザ曰く、たまに来店する、声をかけても挨拶すらしない無愛想な客だという。

そんな菊川が、思わず動きを止める。

青山の珈琲の香りにつられたようだ。

「淹れたての珈琲いかがでしょう?」

その声に我に返ったのか珈琲を飲まずに慌てて去ってしまうが、どこか寂し気な様子が気になった青山は、しばらくガソリンスタンドで「たこ珈琲」を開くことに。

実は菊川は珈琲を“飲めない”のではなく“飲まない”、ある複雑な事情を抱えていた。

「ファッション珈琲」

青山は、元バリスタチャンピオンとして珈琲界では有名なカフェ店主・モタエ(光浦靖子)にコピ・ルアックの豆を届ける。

“幻の珈琲豆”と言われるインドネシアの高級珈琲豆だ。

2人でその珈琲を堪能していると、まもなく始まるワークショップの生徒が来店。

その中に垣根志麻(夏帆)の姿を見つけた青山は、思わず影に隠れてしまう。

そんなことを知る由もない垣根は、珈琲に興味を持つきっかけとなった青山との出会いを語り始める。

一方、珈琲について純粋に教えたいモタエは、“箔付け”のために通う生徒たちとのズレに悩んでいて・・・。

その頃、ぺい(磯村勇斗)はとあるヤクザ事務所にいた。

組員の花菱(渡辺大)に呼び出されたからだ。

なにやら青山について話している2人。

果たして2人と青山の関係は・・・?

そして青山の隠された過去が徐々に明らかになっていく。

ドラマ「珈琲いかがでしょう」4話のネタバレ・感想

「美味しい珈琲を淹れたい、ただそれだけ」

人が珈琲で潤すのは、喉だけではないのかもしれない。

遠い国からやってきた豆の旅路に、じっくりと丁寧に抽出された手間暇に、淹れてくれた人の愛情に……その一つひとつの工程に思いを馳せ、心を満たす。

美味しい珈琲とは何か。珈琲を味わうとはどういうことか。

目の前の1杯と向き合う時間を大切にすることで、より人生が香り高くなることを教えてくれるドラマ『珈琲いかがでしょう』(テレビ東京系)。

第4話で淹れられたのは、ドラマオリジナルの要素が加わった「ガソリン珈琲」と、原作に忠実な「ファッション珈琲」。

ドラマと原作の魅力を飲み比べるように楽しめる一夜となった。

パンクしてしまった青山(中村倫也)の移動販売車「たこ珈琲」。

その修理に向かった先は、どうやら青山とは旧知の仲に見えるゴンザ(一ノ瀬ワタル)のガソリンスタンドだった。

青山の笑顔に「身の毛がよだつ」と拒否反応を示すゴンザ。

そんなやり取りの合間に、かつての金髪青山バージョンの鋭い眼差しを見せる俳優・中村倫也の表情の振れ幅に、興奮してこちらこそ「身の毛がよだつ」思いだ。

今回、青山が珈琲を飲んでもらいたいと願ったのは、定期的にガソリンスタンドにやってくるというトラック運転手の菊川(野間口徹)だった。

絶望を知った瞳の菊川だが、青山の淹れた珈琲の香りに少しだけ生き返ったような表情に変わる。

聞けば、菊川は妻の病気が治るように、大好きな珈琲を飲まない願掛けをしていたという。

運転手の菊川が事故をすることなく無事に帰ってくるようにと、毎朝妻が珈琲を淹れてくれたこと。

それがとてつもなくまずかったこと。

「ブルーマウンテン」を「ブルーハワイ」と言い間違えるほど、珈琲に疎い妻。

それでも、その気持ちが嬉しくて毎日の楽しみになっていたこと……。

現在進行系で闘病しているように聞こえた妻だが、実は1年前に亡くなっていた菊川の妻。

だが、ブルーマウンテン=青山の珈琲が、菊川にとって妻の死と初めて向き合うきっかけとなる。

一方で、ゴンザもまた家族の無事を祈るあまり、厳しい条件を飲んでいた。

それは、青山を追うぺい(磯村勇斗)から愛娘を守るために、青山の車にGPSを仕掛けること。

娘を守るために、青山との友情を断つことを選んだのだ。

人生には自分の力ではどうすることもできない場面がある。

そんなとき人は好きなものを断ち、失うことで、少しでもその流れを引き寄せたいと願うのではないだろうか。

ドラマオリジナル部分である「妻の死をなかなか受け入れられない菊川」と、もともと原作にあった「現在進行系で家族を守ろうとするゴンザ」を対照的に描くことで、「ガソリン珈琲」のエピソードがより段階的に苦みを増していくようだった。

「ファッション珈琲」では、元バリスタチャンピオンのモタエ(光浦靖子)が登場。

「幻の珈琲豆」と名高いコピ・ルアックを、キッチンに2人並んでうっとりするシーンは、映画『かもめ食堂』や『メガネ』など、ゆったりと満ち足りた空気を描いてきた名手・荻上直子監督らしい画だ。

そんな充実した時間もそこそこにワークショップの生徒たちがやってくる。

驚いたのは、その中に第1話で青山の珈琲に惚れ込んだ垣根(夏帆)の姿があったこと。

とっさに隠れた青山は、そのままモタエが「生徒の子たちとズレを感じて寂しい」というワークショップの様子を見守ることに……。

モタエが伝えたいのは珈琲の本質的な魅力。

しかし、生徒たちの興味は表面的な見栄えにしかない。

最終的にコピ・ルアックだと偽って、いつもの珈琲を飲ませても、気づくことができない。

何か自分に箔をつけたいだけで、それは珈琲じゃなくてもいいといった雰囲気に、モタエはガッカリしていたのだ。

だが、片道3時間もかけてモタエのところに通っていた夏帆には、その味の違いがわかる。

それは、青山の淹れてくれた珈琲に近づきたいという忘れられない味の思い出を追い求めてきたから。

本当に美味しい珈琲というのは、淹れた人と飲んだ人の思いが通い合う瞬間を指しているのかもしれない。

奇しくも、垣根は若き日の青山と同じ「美味しい珈琲を淹れたい、ただそれだけ」という言葉を発する。

その「美味しい珈琲」とは、自分自身を含む、誰かと心を通わせたいと同義語なのではないだろうか。

かつて、泣きながら青山を殴ったぺいも、本当は珈琲で青山とつながり続けたかったはずだ。

拳という共通言語でわかり合えたと思っていた仲間が、その言葉を捨てて今度は珈琲で語るのだと住む世界を変えようとしているのだ。

その寂しさ、そして自分はそれを共有できないという悔しさで、あれだけの涙が溢れたのだろう。

そんな珈琲によって救われた垣根と、珈琲によって奪われたぺい、そして青山がついに一堂に会す。

ふわふわな青山から、ギラギラな金髪青山まで、きっと次回はさらにいろいろな表情を見せてくれるに違いない。

俳優・中村倫也の味の幅広さを存分に堪能する時間になりそうだ。

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